加納 朋子
集英社 (2001/10)
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以前買ったもの読了。なるべくネタには触れないで書きます。
私事ですが、昨日退職して短い期間ですがプーとなりました。時間が出来たのでなるべく本読もうと思います。他にもやりたいことあるのでどれだけ読めるか分かりませんが。
さて、加納氏の本作。OL と調査会社の調査員が活躍する「日常の謎」シリーズです。新本格第一世代、特に法月氏がぶつかった「名探偵の無根拠性」に対する一つの回答が「日常の謎」と思います。探偵が事件への介入、解決に不自然でなく舞台へ上がるには「日常の謎」は自然な方だと思います。
短編集なのですが、個人的な印象では後半に進むに従ってご都合主義色が強まってしまったかな、という印象。陶子の周辺の状況だけで解決へのパーツがそろいすぎ、という印象でしょうか。短編という枚数制限があるから仕方ないのかな、とは思いましたが。雑誌掲載だったらしいので枚数制限はいたし方ないでしょう。
「加納朋子の半分は優しさでできている」と思えるくらいに加納作品には根っからの悪というものは存在しません。日常を生きる我々も、あの人はあの面で嫌だけれど、別の面ではいい人だよな、とか思う所もあるでしょう。性格悪くて有名な近所のおばちゃんがいたとしても、性格悪いからと言って彼女に子どもがいないわけでもなく、その子どもは礼儀ができていたりします。子どもを育てるだけでも愛情は必要だし優しさも必要ですから。
と、話が逸れましたが、要は優しい小説たちで構成されているね、と。謎と論理のエンターテインメントとしては第三篇の「水曜日の探偵志願」がよかったかな、と思いました。
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